上の前歯が生え始めたら、適量を守って使用しましょう。
フッ素は、歯の表面を硬くし虫歯の予防となります。およそ生後6ヶ月で下の前歯がはえ、生後7~8ヶ月になると上の前歯がはえ始めて虫歯のリスクが上がり、歯みがき後のフッ素塗布は有効です。
市販されているフッ素ジェルは、濃度が低いためほとんど心配ありませんが、過剰に摂取すると下痢などの副反応がある場合もあるので、適量を守って使用します。2歳までは米粒1つ程度、5歳まではあずき1粒、12歳までは大豆1粒を、1日1回寝る前に、きれいに歯みがきして水でよくうがいをしてから、歯の全体に薄く塗るとよいでしょう。
歯科医院においては、虫歯のリスクが高い幼児や児童に対しては、虫歯予防として高濃度のフッ素を塗ることができます。また、エナメル質形成不全という、先天的に歯の表面が白く濁って粗造な状態にある歯に対しても、積極的にフッ素を塗り歯の表面を硬く丈夫にすることが望ましいです。
このように、歯が生えたらフッ素を少しずつ活用し、永久歯のナビゲーター役の乳歯が虫歯にならないよう、ご家庭と歯科医院で見守りましょう。