虫歯は細菌が原因で起こる病気で、感染します。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口には、虫歯菌はいません。しかし虫歯菌を保有する人の唾液を介して、赤ちゃんのお口に虫歯菌が伝染します。虫歯菌は硬い組織にくっついて生存するので、歯が生える生後6ヶ月ころから虫歯菌が定着してしまう恐れがあります。一度伝染した虫歯菌は、お口の中の常在菌として住みつき仲間を増やします。
虫歯菌に感染しやすい時期は、1歳過ぎから3歳までと言われています。お口の中に虫歯菌を保有している人と同じ食器を使ったり、噛んだものを与えたりすることで、簡単に感染します。たとえ与える側に明らかな虫歯はなくても、虫歯の治療経験があれば、虫歯菌の保有者ですので感染源となります。
しかし虫歯菌の感染を心配するあまり、親子や兄弟などのコミュニケーションを遠ざけるのは、赤ちゃんの心身の成長にとってマイナスになることもあります。虫歯は、「虫歯菌」「歯質」「糖分」「時間」の4つの要素か重なると発生しますので、虫歯菌の対策だけでなく、ほかの要素への対策で虫歯を予防することができます。
歯みがきや食習慣を整えることで、虫歯だけでなく歯周病やほかの感染症の予防ともなりますので、歯科医院で年齢にあった保健指導を受けることをお勧めします。