母乳は虫歯の原因にはなりません。
以前は、母乳を2~3歳ごろまで飲ませていると、虫歯になりやすくなるため、1歳過ぎたら断乳しましょうと言われていました。しかし、母乳に含まれている“乳糖”は、虫歯の原因にはなりません。虫歯菌であるミュータンス菌は、“ショ糖”、つまりお砂糖を代謝しながら繁殖します。そのときに作り出される酸が、虫歯の原因になります。しかし、乳糖はミュータンス菌に代謝されないため、酸が作り出されません。そのため、虫歯にもなりません。逆に、母乳に含まれているラクトフェリンは、虫歯菌の繁殖を抑制する働きもあります。そのため、母乳を夜中にあげても、それ自体によって虫歯が引き起こされるわけではありません。
しかし、夜寝る前にジュースを与えたり、寝る前に歯を磨かなかったりすると、飲食物の中に含まれるショ糖によって虫歯ができる可能性があります。寝る前には、清潔なガーゼでお口の中を拭いたり、歯磨きをして、汚れを落とすようにしましょう。