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入れ歯安定剤は使わない方がいいですか?

「入れ歯が安定しない」「入れ歯を入れても、すぐに外れてしまう」などの理由で、入れ歯安定剤を使用している方もいらっしゃるかと思います。

のちに歯科医院へ受診する前提で、一時的な症状緩和のために入れ歯安定剤を使用するのであれば問題はないです。

しかしできればなるべく早く、歯科医院へ入れ歯の調整をしにきていただければと思います。

その理由に、入れ歯安定剤を長く使うと、さまざまなトラブルが起こりかねないからです。


「入れ歯安定剤は、絶対に使ってはいけない」というわけではありません。

しかしながら使い方を誤ると、お口だけではなく身体の不調までも引き起こしかねないため、できれば入れ歯安定剤は使わない方がいいです。もし使用する場合には、使い方に注意が必要です。

そこで今回は、入れ歯安定剤を使わない方がいい理由や、注意すべきことについてお話していきます。

入れ歯安定剤の使わない方がいい理由を知ることで、患者さまに起こりうるリスクを未然に防いでいただくことができればと思います。ぜひご一読ください。

◆入れ歯安定剤を使わない方がいい理由って?

・不衛生になりやすい

入れ歯安定剤を使わない方がいい理由の一つに、「不衛生になりやすい」ことがあります。入れ歯安定剤は、入れ歯と歯ぐきとのすき間を密着させることで、入れ歯を安定させます。

その性質上、入れ歯安定剤には粘着性があります。入れ歯を安定させるためには必要ではあるものの、こびりついたその部分に汚れがつきやすくなり、不衛生になってしまいます。

また、こびりついて入れ歯安定剤は除去しにくく、だからといって入れ歯の清掃を怠ると、菌が繁殖してしまいます。

特にカンジダ菌は入れ歯に付着して繁殖しやすく、放置すれば歯ぐきの炎症や痛みが出ることもあります。さらに不衛生な入れ歯が原因で、誤嚥性肺炎のリスクも高まり、命の危険性も考えられるため注意が必要です。

・噛み合わせのバランスが崩れる可能性がある

入れ歯安定剤の種類はさまざまですが、そのなかでも「クッションタイプ」の場合は、使用時にどうしても厚みが出てしまいます。

そうなると、毎回入れ歯安定剤の厚みが不均衡となり、噛み合わせのバランス自体が悪くなっていきます。

合わない入れ歯を使い続けると、顎に必要以上の負担がかかって顎関節症を引き起こしたり、全身の骨格バランスを崩したり、さらには頭痛や肩こりを引き起こす可能性があります。

合わない入れ歯は、入れ歯安定剤を使うことで一時的に解消できるかもしれませんが、根本的な原因を直さなければ、身体にも不調が現れてしまうのです。

入れ歯安定剤はどうしても通院が難しい際に一時的に使用するものと捉え、問題があるときは早めに当院へご相談ください。

◆「入れ歯安定剤の説明書」でも、歯科医院への受診を勧めている

実際に、入れ歯安定剤の添付説明書でも歯科医師に相談するよう勧めている文章が記載されています。

『長期連用しないでください。連用する場合には歯科医師に相談してください。
(歯ぐきがやせる、かみ合わせが悪くなることがあります。)』

引用:新ポリグリップSa2添付文書

つまり、入れ歯安定剤を作ったメーカー自体も、入れ歯安定剤の常用を積極的に勧めているわけではないのです。

◆入れ歯安定剤は一時的なもの!合わない場合は「入れ歯の見直し」が必要

入れ歯安定剤は、一時的に症状は改善できても、入れ歯自体の問題を解決できたわけではありません。

むしろ使い続けることで、さらに入れ歯が合わなくなり、お口や身体のトラブルも引き起こしかねません。そして当たり前のことではありますが、そもそも入れ歯自体が合っていれば、入れ歯安定剤は使わずに済むのです。

そのため、合わない入れ歯は早めの「見直し」が必要です。

ぴったり合う入れ歯を作るためには、総入れ歯でもしっかり噛める再現性の高い「噛み合わせ」や、入れ歯に空気が入って外れないようなフィット感のある設計、筋肉の動きなどにも考慮が必要です。

さくら歯科クリニックでは、患者さま一人ひとりに合わせた最適な入れ歯をご提供しております。保険適応の入れ歯もございますが、より快適な装着感をご希望であれば「自由診療」の入れ歯のご用意もあります。

また入れ歯を作り直さなくても、少し調整するだけで問題が解決することも多々あります。もし入れ歯に不調がございましたら、お一人で悩まずまずはご相談いただければと思います。

◆まとめ

入れ歯安定剤は、できることなら使わない方がいいです。しかしながら、「仕事が忙しく、なかなか歯科医院へ通院できない」「体調が優れず、通院できない」など、さまざまな理由によって、すぐに歯科医院へ行けない場合もあります。

入れ歯安定剤は非常用としては大きなメリットがあるものの、デメリットも多いため、使い方には気をつけましょう。

また入れ歯が合わない場合は、さくら歯科クリニックで患者さま一人ひとりに合わせた最適な入れ歯を提供していますので、入れ歯でお困りの際はまず一度ご相談ください。

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