A.発生要因が重なることで、歯周病にかかりやすくなることはあります。しかし適切なケアを行えば、リスクを低減することは可能です。
\ 当院では一人ひとりのお口の状態に合わせた、予防治療を行っております。お気軽にご相談ください! /
「やさしく、ていねいに」をモットーにした治療 「できるだけ歯を削らず、できるだけ歯を抜かない」治療 住所〒227-0061神奈川県横浜市青葉区桜台 29-1-1F 電話予約はこちら 045-988-6030 ご予約・お問い合わせ |
歯周病になりやすい原因には主に以下のような要素があります。
- 不十分な口腔ケア
- 遺伝的要因
- 喫煙
- ストレス
- 糖尿病
- ホルモンバランスの変化
- 栄養不足
これらは、歯垢や歯石の蓄積、免疫機能の低下、炎症の増加などを引き起こし、歯周病のリスクを高めます。特に複数の要因が重なると、歯周病の進行が早まるため、定期的なケアが重要です。
そこで、歯周病に関連する要因を8つ詳しくご紹介します。これらの要因の中で、あなたに関係するものはどれくらいあるでしょうか。以下を参考にしてみてください。
1.口腔ケアが不十分
日々の歯磨きが不十分だと、口腔内に食べかすが残り、中和されるまでに時間がかかります。食物の糖質をエサに細菌が歯垢を作り、時間が経つと歯石に変わります。この「歯石」が歯ぐきに炎症を引き起こす有害な蓄積物なのです。
歯石が及ぼす悪影響とは
歯垢や歯石から発生する毒素によって歯ぐきは炎症を引き起こし、腫れたり出血したりします。これが初期は「歯肉炎」、進行すると「歯周病」に発展します。歯石は歯ブラシで取り除くことができず、歯ぐきにずっと悪影響を与え続けるため、専門の歯科クリーニングが必要です。
2.遺伝的要素
歯周病は遺伝はしませんが、歯周病にかかりやすい体質を持つ人がいます。家族歴として「歯周病」になりやすい人がいる場合、免疫系が歯周病菌に対して効果的に反応できないことがあります。研究によると、遺伝的要素は歯周病のリスクを20〜30%程度高めるとされています。
3.喫煙
喫煙者は非喫煙者に比べて、2倍から6倍も歯周病になるリスクが高いと言われています。タバコに含まれる有害物質が歯茎の毛細血管を収縮させ、血流を悪化させるため、歯茎に十分な酸素と栄養が届かなくなります。
免疫力の低下も招く
喫煙は免疫力を低下させ、細菌感染に対する抵抗力を弱めます。さらに、タバコの煙によって歯茎の自然治癒力が阻害され、歯周病の進行が早まるのも特徴です。
4.ストレス
ストレスが要因で歯周病になる可能性は以下の3つが考えられます。
抵抗力の低下
ストレスは体全体の免疫機能に悪影響を与え、感染症に対する防御力を弱めます。歯周病も免疫系の低下が関与することから、ストレスが原因で歯周病にかかりやすくなると考えられます。
唾液の減少
ストレスが続くと唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥して細菌が増殖しやすくなることもあります。
過度の負担
ストレス下ではブラキシズム(歯ぎしり)のような無意識の行動が増え、歯茎に余計な負担をかけることがあります。
5.糖尿病
糖尿病の人は、体の免疫システムが弱くなるため、感染症にかかりやすく、歯周病もその一つです。
血糖値が高いと治癒能力も低下する
糖尿病患者は血糖値が高く、体全体の治癒能力が低下しています。これは歯茎にも影響を及ぼし、炎症が治りにくく、歯周病が進行しやすくなります。また、高血糖が持続すると、歯周ポケット内の細菌が増殖しやすくなり、歯周病のリスクが高まります。
負のループになってしまうことも
歯周病自体も糖尿病を悪化させる要因となり、両者が相互に悪循環を引き起こすことがあります。
6.ホルモンバランスの変化
思春期や妊娠中、更年期など、ホルモンバランスが変わる時期は、歯茎が敏感になり炎症を起こしやすくなるため、歯周病のリスクが高まります。
女性はホルモンの影響を受けやすい
特に女性は、思春期、月経周期、妊娠中、更年期にホルモンバランスが大きく変わるため、歯茎が敏感になりやすいです。妊娠中は「プロゲステロン」というホルモンが増加し、歯茎の血流が増え、炎症を引き起こしやすくなります。また更年期では「エストロゲン」の低下が歯茎の薄化や出血を引き起こし、歯周病のリスクが高まります。
7.栄養不足
栄養不足は、歯茎の健康に影響を与え、歯周病のリスクを高めます。
ビタミンCが重要
特にビタミンCが不足すると、歯茎のコラーゲン生成が低下し、歯茎が弱くなります。また、ビタミンCは体内で炎症を抑え、免疫システムをサポートする役割を果たすことから、不足すると歯茎が炎症を起こしやすく、歯周病になりやすい体質になってしまいます。
その他重要な栄養素
タンパク質やビタミンDの不足も歯茎や骨の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
タンパク質に含まれるコラーゲンが不足すると、歯茎が弱くなり、炎症を引き起こしやすくなります。またビタミンDは、免疫機能を調整し、炎症を抑える働きがあり、不足すると炎症が進行しやすくなり、歯周病のリスクが増加します。
8.口呼吸
口呼吸をすると口腔内が乾燥し、細菌が増殖しやすくなるため、歯周病のリスクが上がります。口の中が乾燥すると、歯周病菌が繁殖しやすくなります。そのため、口呼吸が習慣化している人はそうでない人よりも歯周病のリスクがあります。特に夜間は唾液の分泌が大幅に少ないため、歯周病の進行が加速する可能性があります。
最後に
「歯周病になりやすい人」は、さまざまな要因が複合的に影響し、炎症や感染を引き起こしやすくなることがお分かりいただけたでしょうか。歯周病になりにくくするためには、定期的な口腔ケアと健康的な生活習慣が不可欠です。自身に関係する要因を見極め、早めの対策を心がけましょう。「要因がわからない」「もしかしたら歯周病になりやすいのかも?」と思ったら、歯科医院に相談してみましょう。