A. 虫歯測定器「ダイアグノデント」とは、レーザー光を歯の表面に当てることで生じる「蛍光反射」を読み取ることで、 X線診断や視診では気づきにくい隠れた虫歯を数値化し、測定できる歯科器材のことです。
「歯をできる限り削りたくない」というのは、多くの患者さまが求めていることではないでしょうか?
虫歯測定器「ダイアグノデント」は、歯を削らず虫歯の進行状態を数値化して測定でき、さらに虫歯を早期発見することで虫歯予防にもつなげられるため、歯を削りたくない患者さまの希望に最大限寄り添える歯科器材でもあります。
そこで今回は、この「ダイアグノデント」について皆さまに知ってもらい、虫歯の進行が気になっている方の参考になればと思います。ぜひご一読ください。
◆ダイアグノデントとは
ダイアグノデントは、虫歯原因菌の代謝産物である「ポルフィリン」による蛍光反射を読み取って、虫歯の状態を数値化します。
この「ポルフィリン」という物質はレーザー光を反射するのですが、虫歯が大きいところは代謝産物「ポルフィリン」が増えるため、数値はおのずと高くなります。
ダイアグノデントを、虫歯ができやすい歯の溝の部分や、歯と歯の間の歯面にそっと沿わせてレーザー光を当てることで、レーザー光は約2mmの深さまで到達します。
同じ虫歯の部分でもレーザーの当てる角度により数値が異なるため、正しく測定するためにさまざまな角度から虫歯を測定する必要があります。
◆ダイアグノデントの仕組み
ダイアグノデントは、虫歯原因菌の代謝産物である「ポルフィリン」による蛍光反射を読み取って、虫歯の状態を数値化します。
この「ポルフィリン」という物質はレーザー光を反射するのですが、虫歯が大きいところは代謝産物「ポルフィリン」が増えるため、数値はおのずと高くなります。
ダイアグノデントを、虫歯ができやすい歯の溝の部分や、歯と歯の間の歯面にそっと沿わせてレーザー光を当てることで、レーザー光は約2mmの深さまで到達します。
同じ虫歯の部分でもレーザーの当てる角度により数値が異なるため、正しく測定するためにさまざまな角度から虫歯を測定する必要があります。
◆ダイアグノデントを使用する目的
ダイアグノデントを使用する目的には、以下のようなものがあります。
歯を削らず「治療が必要な虫歯」かどうかを見定めるため
従来の針状の歯科器具による虫歯の触診では、歯の表面から内部方向に「しずく状」に広がる虫歯内部の状態は歯の表面からは確認ができませんでした。そしてこのような場合、虫歯の進行状態を確認するには、歯を削らざる負えないことも多くありました。
しかしながら、ダイアグノデントを活用することで、X線診断や視診でも確認しにくいような小さな虫歯も高精度に検知できるため、虫歯の進行状態を歯を削ることなく数値化して測定ができます。
そのため、現時点で「治療が必要な虫歯」あるいは「まだ削るべきではない虫歯」なのか、最適な時期を見定める判断材料になります。また、虫歯を早期発見できることで、早い段階からの経過観察により虫歯の進行も予防できます。
できるだけ歯を削らない治療を行い、歯の健康を長く保つため
ダイアグノデントを活用することで、必要な時期に、必要最小限の局所的な治療を施すことができるため、患者さまの生まれもった歯を最大限に残すことにもつながります。
歯の神経や歯質の犠牲を最小限に抑え、できるだけ歯を削らない治療を行うことは、生涯、歯の健康を保つためにも非常に重要です。
当院では可能な限り歯を削らない治療を行うために、視診・触診・X線診断などの検査に加え、このダイアグノデントも検査のひとつとして取り入れています。
◆ダイアグノデントの5つのメリット
ダイアグノデントには、以下の5つのメリットがあります。
①痛みがなく虫歯測定ができる
レーザーというと「痛いのかな?」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、ダイアグノデントでは655nmの低出力のレーザー光を照射するため、痛みはなく小さなお子さんでもご使用いただけます。
②妊婦中の方も安心して使用できる
ダイアグノデントは痛みがないことはもちろん、低出力で安全なレーザー光を使用するため妊娠中でも安心して使用できます。
また、妊娠中にX線診断を控えたい妊婦さんでも、ダイアグノデントであれば安心して虫歯の検査を受けられます。
③虫歯の状態の変化を患者さんが把握しやすい
ダイアグノデントの測定がはじまると、虫歯を測定した数値の最大値がディスプレイに表示されます。
そのため、患者さまも目で見て虫歯の進行状態を「数値」として把握できます。
④小さな虫歯はすぐに削らず、経過観察できる
今まで削らなければ判断しにくかった虫歯も、ダイアグノデントを活用することで、虫歯の進行状態を把握しやすくなりました。
そのため、「疑わしい虫歯があればすぐに削る」治療ではなく、経過観察をしながら最も適切なタイミングで治療を行えます。
⑤目視・触診では発見できない虫歯も見つかる
先述したようにダイアグノデントでは、目視・触診・X線診断では発見できない虫歯を見つけることも可能です。
◆ダイアグノデントの数値|虫歯と判断する基準は?
数値 | 診断基準 |
---|---|
数値 | 診断基準 |
0〜15 | 健全な歯質 |
16〜40 | 経過観察 |
41〜 | 最小限の治療 |
ダイアグノデントの数値が高くなればなるほど、治療の必要性は高まります。
ただし、上記の表に記載しているダイアグノデントの数値の基準は、あくまで目安となります。治療が必要かどうかは、担当の歯科医師に確認する必要があります。
◆まとめ
虫歯治療を必要最小限にとどめ、歯を削り過ぎずに生まれもった歯を多く残していくことは、歯を生涯、健康に保っていくためにも大切なことです。
そして、虫歯がまだ小さい段階から早期発見し、虫歯がこれ以上に進行しないように経過観察を徹底することで、将来歯を削るリスクも軽減できます。
歯科さくらクリニックでは、以前から虫歯予防に力を入れており、ダイアグノデントを活用して可能な限り歯を削らない治療を行っています。
歯をなるべく削らない治療をご希望の患者さまは、ぜひ一度歯科さくらクリニックへご相談ください。