お口の状態に必要な成分が入った歯みがき剤を、上手に使うと良いです。
歯みがき剤を使う目的は、「清涼感を得る」「歯の表面の汚れを取る」「歯肉の炎症を抑える」「フッ素で歯を硬くする」「知覚過敏の症状を和らげる」などです。しかし歯みがき剤の効果に頼るばかりで、歯ブラシで歯の汚れを落とすという、最も基本となる動作がおろそかになっては、意味がありません。
食器を洗うときに、洗剤をたくさんかけることより、きれいなスポンジで食器の表面をしっかりこする方が、汚れをきれいに落とすことができるのと同様です。しかし茶渋やこびり付いた汚れは、スポンジで落とせないので、研磨剤の入った洗剤できれいにします。
歯の表面に定着してしまった着色物などの汚れは、研磨剤の入った歯みがき剤で磨くと落ちやすくなります。また歯肉に炎症がある場合は、塩酸クロルヘキシジンやトラネキサム酸などの殺菌・消炎効果のある薬剤が入った歯みがき剤を使うことで炎症が和らぎます。そしてフッ素は、歯の表面に吸着することで歯質を硬くし、虫歯予防の効果を発揮します。また、しみにくくする成分が入った歯みがき剤を使うことで、知覚過敏の症状が改善しやすくなります。
適切なブラッシングを基本とし、それぞれのお口の状態に合わせて歯みがき剤を選びましょう。