Q.歯の生える時期を知りたいです。
A.個人差はありますが、だいたい生後6ヶ月ごろから生え始めます。
歯が生え始める時期は、だいたい生後6ヶ月ごろです。まずは、下の前歯から生え始めることが多いです。その後、上の前歯、そして徐々に奥歯が生えてきます。しかし、個人差があるため、早ければ生後3ヶ月ごろから生える子供もいますし、生後9ヶ月ごろになって生えてくる子供もいます。他の子供と比べて遅いと感じても、様子を見ましょう。そして、2歳半〜3歳ごろにすべての乳歯20本が生えそろいます。
歯が生え始めると、お口の中に違和感を感じたり、むず痒さを感じるため、多くの子は機嫌が悪くなります。それまで夜泣きがなかったのに、急に夜泣きが始まった場合は、もしかしたら歯が生え始めるのかもしれません。ほかにも、ヨダレが多くなったり、おもちゃなどをお口に入れて噛んでいる場合も、歯が生え始める兆候です。
しかし、1歳3ヶ月を過ぎても生えてこない場合は、一度歯科医院を受診してください。歯茎が固くて歯が出てこれないことがありますし、先天性欠損(生まれつき歯がない)の場合もあるからです。気になる場合は、歯科医師に相談しましょう。
Q.永久歯が生えてくるのは、何歳位からですか?
A.6歳くらいから生えてきます。
2種類の歯が同時期に生え始めます。ひとつは、下の前歯が抜けて、その空いたスペースに永久歯2本が生えます。もうひとつは、乳歯の一番奥のあいているスペースから、6歳臼歯といわれる永久歯が上下左右に4本生えてきます。このあと7~8歳で、上の前歯、下の両隣の前歯が永久歯になります。8~9歳で上の両隣の前歯が生え替わります。それから上下の犬歯の後ろが、12歳くらいにかけて次々に生え替わりますが、順番は前後することもありますし、目安となる年齢より早かったり遅かったりします。体格や顎の大きさなどによって個人差があるので、生える時期の1~2年のズレはそれほど気にすることはありません。
しかし、少し注意が必要なこともあります。通常は左右が同じころ生え替わりますが、片側が生えたのにもう片方がなかなか生えないといった時です。それは、永久歯が先天的に存在しない、永久歯の位置がずれて潜っている、抜けるべき乳歯が邪魔をしている、などといった原因が考えられます。また、スペースが不足していて出て来られず、やっと出てきても歯並びが悪くなってしまうこともあります。
歯科医師は、乳歯や永久歯の様子を保護者と一緒に見守り、レントゲン写真などで確認しながらその時その時に合った対処をします。お気軽にご相談ください。
Q.歯はなぜ生え変わるの?なぜ乳歯と永久歯があるの?
A.摂るべき食べ物の量が増え、また顎が成長して大きくなり、それらに合った歯の大きさと数が必要だからです。
人の頭の大きさは、生まれたばかりで33㎝、頭の成長が安定する15歳で53㎝が目安です。乳歯と永久歯は、それぞれの歯の大きさと数は、歯冠(歯の頭)が完成してから変わることはありません。歯の数は全部で、乳歯は20本、永久歯は28~32本生えます。
生まれたばかりの赤ちゃんは、顎の骨が薄くて小さく、舌は前後にしか動きません。まだ胃腸の消化機能も不十分ですから、母乳などの哺乳によって栄養を摂ります。段々成長するにともない小さな乳歯が少しずつ生え、食べ物を噛んだり飲み込んだりするのに大切な役割を果たす舌が、前後・左右に動き、段階に応じた軟らかさの食べ物が食べられるようになります。そして3歳頃までに乳歯は生え揃い、6歳頃になると、顎の成長とともに全身も成長し、必要な食べ物の量が増えています。その必要に合わせるかのように、永久歯が乳歯と交換しながら順番に生え、また同時期に、成長によって上下左右の乳歯の一番奥にできたスペースに、永久歯が2~3本づつプラスされ、さらにたくさんの食べ物をかみ砕けるようになります。最後の永久歯である親知らずが生える時期が、18歳~25歳ですから、体の成長が終わる時期とほぼ重なっています。
「食べ物の必要」と「歯の生え方」は、とても関係が深く、理にかなっているのです。
Q.はえてきた永久歯がギザギザしてます。欠けてるのですか?
A.はえてきたばかりの永久歯がギザギザしているのは、問題ありません。
はえたての永久歯の前歯は誰でもギザギザしています。これは欠けているわけではありませんのでご安心下さい。このギザギザは全く問題ありません。
このギザギザはどうしてできるのかというと、骨の中で歯ができる時に発育葉という三つの組織が一つになって形成されるからです。形成されたままの状態で骨から顔を出すため、ギザギザしているのです。ギザギザと言われますがよくみると三つの山のようになっているんです。
このギザギザは、毎日ものを噛んで上下の歯をすり合わせていくうちに自然となくなっていきます。個人差にもよりますがだいたい2年から3年程度で平らになります。
しかし、かみ合わせが悪い人や、前歯を使わない癖がある人は、上下の歯がすり合わさることがなく成人になってもギザギザが残ってしまう事があります。ギザギザが直接悪影響を与えることはありません。しかし、見た目が気になる方やギザギザのせいで口腔内を傷つけてしまう場合は、歯科医院にご相談下さい。
また、成人になっても前歯のギザギザが残ってしまっている方は、かみ合わせに問題がある可能性があります。ギザギザは前歯のかみ合わせを見るためのバロメーターとも言われています。かみ合わせは自分では気づきにくいのですが健康な口腔内を保つために重要な条件です。お子様の健康な発育のために注意してみて下さい。