定期検診

予防歯科って何ですか?

予防歯科とは、虫歯や歯周病などお口の病気になってから歯科治療を受けるのではなく、定期検診を受けたりセルフケアを徹底したりすることで、病気になる前に予防していくことです。

日本人は海外に比べて予防の意識が低い傾向にありますが、予防歯科を取り入れることで「健康寿命」が延びたり、「QOL(生活の質)」も向上したりなど、得られるメリットは非常に大きいです。


「予防歯科」という名前は聞いたことがあるものの、内容まではよく知らないという方も多いのではないでしょうか?予防歯科は単に「定期検診に通うこと」だけではなく、充実した「人生100年時代」を送るための重要な役割を担います。

そこで今回は、予防歯科について紹介していきます。予防歯科について知り、そして取り組むことで、患者さまが生涯歯で困ることがなく、幸せな毎日を送ることができればと思います。ぜひご一読ください。

◆予防歯科とは?

予防歯科とは、虫歯や歯周病などで痛みが出てから歯科治療を受けるのではなく、病気になる前に予防していくことです。

とくに歯周病・虫歯は歯を失う2大要因であるにもかかわらず、初期段階では自覚症状を感じにくい病気です。たとえ痛みがなくても予防の意識を高くもつことで、虫歯・歯周病によって歯を失うリスクを減らせます。

◆予防歯科って何するの?

予防歯科で虫歯や歯周病を防ぐためには、歯科医院で受ける「プロフェッショナルケア」と、ご自身で行う「セルフケア」の両方を行うことで効果を高められます。

・歯科医院でのプロフェッショナルケアの主な内容

○定期的にお口の中に問題がないか検査・診断する
○歯のクリーニング
フッ素塗布
○個別指導(歯磨き指導、食事・栄養指導など)

ご自身だけではケアしきれない部分の歯のクリーニングや、歯科医師によるお口の検査などを行います。また必要に応じて、一人ひとりに合わせた個別指導も行います。

・セルフケアの主な内容

○歯磨き
○歯間ケア(デンタルフロス・歯間ブラシなどを使用)
○フッ素入りの歯磨き粉を使う
○洗口剤の使用(必要に応じて)
○食後のキシリトールの習慣化
ダラダラ飲み・ダラダラ食べを控える
○バランスの良い食生活や規則正しい生活を心がける

セルフケアはご自身でもできる予防法です。歯磨きはもちろんですが、食生活や規則正しい生活に気を付けることも予防につながります。歯磨きの仕方や虫歯になりにくい食事の摂り方などは、歯科医院で教えてもらえます。

◆予防歯科の3つのメリット

1.虫歯や歯周病を早期発見して悪化を防げる

予防歯科で定期的にお口の状態を診てもらうことで、自分では気付きにくい初期の虫歯歯周病の早期発見ができ、大掛かりな治療になる前に対処できます。

じつはこの早期発見がとても重要で、たとえば初期虫歯なら「フッ素」や「セルフケア(歯磨き等)」で予防・経過観察できますが、大きな虫歯になると歯を削らなくてはならず、この歯を削る度に「歯の寿命」を縮めてしまうのです。

さらに歯周病の場合は「歯肉炎」の状態なら「セルフケア」で改善できますが、炎症が長く続いて4mm以上の「歯周病ポケット」ができてしまうと、ご自身の歯磨きだけでは改善が難しく、どんどん細菌が溜まりやすくなり悪循環に陥ってしまいます。

予防歯科で定期的にお口の中を検査し、プロフェッショナルケア(クリーニング等)を受けておくことで、未然に歯を失うリスクを減らしておくことができます。

2.生涯おいしく食事ができて「健康寿命」も延びる

年齢を重ねてからも健康な歯が多く残っていると、生涯おいしく食事ができて健康寿命も延ばすことが期待できます。

「老後は夫婦や友人と気ままに温泉旅行や、おいしい食事など楽しみたい」と思っている方も多いのではないでしょうか?

歯を失うと二度と元の状態には戻らず、歯の本数が少なくなればなるほど食べられるものが制限され、食事の楽しみが半減してしまいます。

たとえば「おいしい食事」を想像してみてください。

なんだか想像しただけで自然と、顔がにやけてきてきませんか?じつは食事の楽しみは、QOL(生活の質)を保つためにも非常に重要な要素で、生きがいにもつながるのです。

また歯周病は全身疾患(糖尿病や心疾患など)にも関係が深く、さらに歯でしっかり噛めればバランスが取りやすくなるため「転倒防止」につながったり、脳も活性化させられるので「認知症予防」にもつながったりします。

つまり予防歯科で歯を健康に保つことで、「健康寿命」を延ばすことも期待できるのです。

3.将来の経済的負担が軽減できる

定期検診を受けるには費用の負担が必要ですが、予防歯科に取り組むことで将来的な「経済的負担」の軽減にもつながります。

というのも虫歯・歯周病になって治療が必要となると、毎週通わなくてはいけないようなケースもあり、費用がかさみます。とくに自費の被せ物や入れ歯を入れたり、インプラントを入れたりとなると高額な医療費がかかることでしょう。

しかし、定期的な検診ならたった3~6ヶ月に1度の来院で、これらの高額医療費がかかるリスクを軽減することができます。

またお口の健康は全身の健康にもつながるため、歯科だけではなく将来の総合的な医療費の負担も軽減できる可能性も期待できます。

◆まとめ

予防歯科に取り組むことは、長い人生を生きていく上ではとても重要なことです。歯やお口が健康でなければ、おいしく食事ができないだけではなく、しっかり噛めないために偏食になったり、全身の健康にも悪影響を及ぼしたりします。

さくら歯科クリニックでは、「予防歯科」に力を入れています。生涯患者さまがご自身の歯で過ごせるように、お口の中の検査やクリーニング、そして適切なセルフケアのご指導もさせていただいています。

お口の健康を長く保ちたいとお考えの患者さまは、ぜひ当院へお任せください。

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