はい、ホワイトニングで歯が白くならない、もしくは白くなりにくい人はいます。そのため、まずはご自身の歯がホワイトニングに適しているかどうか、歯科医院で確認してもらう必要があります。
「ホワイトニング」で歯を白くしたいけれど、インターネット等で「白くならなかった」という噂を聞いて、ご自身の歯はホワイトニングでちゃんと白くなるのだろうか?と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際、ホワイトニングで白くならない歯や、白くなりにくい歯はあります。
また、本記事では「歯が白くならない・なりにくい」に限ってお話していきますが、妊娠中や無カタラーゼ症の方などそもそもホワイトニングが受けられない「禁忌症」の方もいらっしゃいます。そのためまずは、歯科医院でご自身のお口の状態を確認してもらうことをおすすめします。
本記事では患者さまにホワイトニングについて詳しく知ってもらうことで、患者さま一人ひとりが自分に合った最適な治療を選択することができればと思います。ぜひご一読ください。
◆ホワイトニングで白くならない歯って?
「ホワイトニング」は、歯を「漂白する」という意味をもっています。しかしながら「ホワイトニング」をしても歯が白くならない、以下のような歯も存在しています。
1.エナメル質・象牙質形成不全の歯
歯の発育段階で、歯の表面の「エナメル質」やその下にある「象牙質」に形成不全が見られる歯の場合、ホワイトニング剤が浸透し過ぎて「痛みの原因」になる可能性や、エナメル質の状態によっては全く白くならないケースもあります。
2.被せもの、詰めもの
被せものや詰めものをしている歯は、ホワイトニングでは白くなりません。ホワイトニングで白くできるのは、天然歯のみです。
3.金属による変色がある歯
歯の土台や詰めものなどに「金属」を使用している場合、その金属イオンがしみ出して歯が黒っぽくなることがあります。このような金属が関係している歯の変色は、ホワイトニングでは白くなりません。
◆ホワイトニングで白くなりにくい歯もある
ホワイトニングで白くならない歯以外にも、ホワイトニングで白くなる可能性はあるものの、白くなりにくい歯も存在しています。
1.テトラサイクリン歯
テトラサイクリン歯とは、幼少期に飲んだテトラサイクリン系の抗生物質が原因で、歯が変色してしまった歯のことです。これはホワイトニングで歯が白くなりにくい、代表的な歯でもあります。
テトラサイクリン歯にはいくつか分類がありますが、なかでも「グレー系」の色調のテトラサイクリン歯は、改善しにくいです。また重度の変色がある場合は、ホワイトニングの適応にならないケースもあります。
2.失活歯
歯の神経を失った「失活歯」を長期放置すると、歯が次第に変色していきます。この失活歯による歯の変色は、通常のホワイトニング(歯の表側からアプローチするホワイトニング)では白くなりにくく、満足のいく結果を得ることが難しいです。
この場合、歯質が十分に残っている状態であれば、「ホワイトニング材」を歯の根っこの中に入れて歯を白くする「インターナルブリーチ」という方法が有効です。
3.バンディング、ホワイトスポットのある歯
バンディング(帯状の色ムラ)や、ホワイトスポット(白斑)のある歯は、ホワイトニングが有効ではありますが、1~2回程度の少ない回数のホワイトニングでは効果が表れにくいです。
というのも、ホワイトニングをすることで「白斑」や「色ムラ」がなくなるわけではなく、「白斑」や「色ムラ」以外のベース部分の色が白くなってくることで、はじめて目立たなくなるからです。
つまり、ホワイトニングを重ねると効果が表れやすくなるのですが、最終的にムラが残るケースもあります。
4.歯茎のキワや犬歯
もともと黄ばみが濃く出やすい「歯茎のキワ」や「犬歯」は、白くなりにくい傾向にあります。というのも、もともと色が濃い分、他の部分や他の歯よりも白くするのに時間がかかるためです。
5.加齢による黄ばみがある歯
じつは年齢が高くなるほど歯は黄ばみやすくなり、ホワイトニングでも白くなりにくくなります。なぜなら長年使い続けている歯は、エナメル質が少しずつ薄くなりエナメル質の下にある黄色味を帯びた「象牙質」の色が透けてくるからです。
ただしゆっくりではありますが、効果は現れてくるので、高齢者でもホワイトニングを受けることは可能です。
◆まとめ
ホワイトニングには、「白くならない歯」「白くなりにくい歯」があります。「白くならない歯」に関してはホワイトニングができませんが、「白くなりにくい歯」であればホワイトニングを検討することができます。
ただし、歯の状態によってはホワイトニングでは適応できないケースもあるため、まずは歯科医院へご相談ください。
歯科さくらクリニックでは、ホワイトニングを行っているのはもちろん、仮にホワイトニングでは改善が難しいケースでも、患者さま一人ひとりの状態に合わせた最適な改善方法のご提案もしております。
ホワイトニングを検討されている方は、ぜひ一度歯科さくらクリニックへご相談ください。