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歯磨きについて

歯ブラシ選びと虫歯予防

Q.歯ブラシの種類はどんなものがありますか?
A.様々な種類の歯ブラシがありますが、大きく分けると子供用、永久歯列用、補助清掃用、3種類あります。

 
1 子供用
乳歯は永久歯よりも小さいため、歯ブラシも小さい子供用を選ぶ必要があります。その子の年齢に応じた歯ブラシを使用しましょう。
2 永久歯列用
永久歯列用歯ブラシは数多く市販されています。たとえば、毛先の硬さが固いもの、普通、柔らかめなどがあります。通常であれば、普通からやや柔らかめの歯ブラシを使うことをオススメします。
他にも、高齢の方やハンディキャップのある方向けに柄の部分が改良されたものもあります。また、電動歯ブラシも数多く存在します。
3 補助清掃用
補助清掃用歯ブラシにもいくつかの種類があります。
・タフトブラシ
毛先が円錐、もしくは三角錐になっており、歯と歯の間を磨くことができます。また、矯正装置をつけている方や、インプラント周囲、叢生(歯が重なり合っている部分)の清掃にも適しています。
・歯間ブラシ
通常の歯ブラシでは磨くことのできない、歯と歯の間を清掃することができます。
・舌ブラシ
舌の表面を磨くための、歯ブラシです。
歯ブラシは多種多様です。ご自身にどのような歯ブラシが良いか、ぜひ一度、歯科衛生士に相談してみましょう。
 

Q.子供用歯ブラシの選び方は?
A.子供の年齢に合ったものを選びましょう。迷ったらヘッドの小さめのものを。

 
子供の口腔内は成長と共に著しく変化します。生まれたての歯がない状態から乳歯が生え始め、その後徐々に乳歯が抜け永久歯が生えてくるという混合歯列期に入ります。そのため、その年齢や口腔内の環境に合わせた歯ブラシを選択する必要があります。歯ブラシメーカーでも年齢別に歯ブラシが出ているのでそちらを参考にしていただければいいと思います。歯ブラシの年齢表記などで迷ったらヘッドが小さ方を選んでください。小さいヘッドの方が子供の口の中にも入れやすく細かい部分の汚れも落としやすくなるからです。

ヘッドはコンパクトで柄の部分がストレートのものをおすすめします。柄の部分がギザギザしているヘッド(山切りカット)は、歯と歯の間を磨くにはいいのですが歯面の汚れをきれいに落とせないという難点があるからです。

歯ブラシの固さは、歯や歯ぐきを傷つけないようにやわらかめを選んで下さい。歯ブラシを持つハンドル部分も真っ直ぐのものが一番持ちやすく磨きやすいです。歯と歯が重なっている部分や歯と歯に隙間があいている部分など歯ブラシだけでは汚れが落とせないときは、子供用の歯間ブラシを一緒に使用することをお勧めします。
 

Q.歯磨き剤はいつから使用すれば良いですか?
A.ブクブクうがいができるようになってから、使用するようにしましょう。

 
乳歯はだいたい生後6ヶ月ごろから生えてきます。しかし、まだこのころに歯磨きができてないとしても、虫歯になる恐れはありません。そのため、まだ歯磨き剤を使う必要はありません。離乳食を食べた後や、ミルクを飲んだ後にお水などを飲ませると良いでしょう。また、清潔なガーゼを水で濡らしてから、お口の中を優しく拭くようにしてください。
1歳半ごろになると、お口に含んだ水を出せるようになり、2歳ずぎるとブクブクうがいができるようになります。ブクブクうがいができるようになったら、歯磨き剤を使用しましょう。
歯磨き剤を選ぶポイントには以下のものがあげられます。
・フッ素入りのものを使用する
フッ素は歯を強くして、虫歯になりにくくさせる効果があります。特に生えてきたばかりの歯にフッ素を使用するとより効果的です。フッ素入りのものを選ぶようにしましょう。
・発泡剤が無配合のものを使用する
発泡剤の配合された歯磨き剤を使用すると、お口の中が泡だらけになって、苦しくなったり、飲み込んでしまう恐れがあります。ジェルタイプのものを使用しましょう。
子供が喜ぶ味の歯磨き剤を選ぶなどして、歯磨きを楽しい時間にしてあげましょう。
 

Q.歯磨き以外で虫歯を予防する方法はありますか?
A.方法はありますが、難易度が高い上、歯を磨かないことでほかの病気にはなります。

 
虫歯になる要因は、「歯の質」「虫歯の菌」「糖分」「時間」の4つです。歯磨きは、糖分や歯垢(菌の群れと、糖分をエサに虫歯菌が出す排泄物)を取り除くことになりますので、残りの3つによって虫歯を予防する、ということになります。
 まず「歯の質」です。歯の質の弱い人を強くするには、フッ素の利用が有効です。フッ素は、歯の表面にくっつくと歯の性質を硬くし、酸に溶かされにくくします。また、歯の表面の細かい隙間(すきま)を埋めて強くしたり、唾液のイオン成分とともに歯が少し溶けてしまったところを修復します(再石灰化)。しかし過剰な摂取は人体に害があるとの説もあり、注意が必要です。
 「虫歯の菌」には、キシリトール甘味料が有効です。白樺などの木の成分をもとに人工的に作られ、ガムやグミ、タブレットなどの甘味料として使われています。キシリトールが虫歯を防ぐ大きな理由は、虫歯菌の特性をうまく邪魔するからです。虫歯菌がキシリトールを甘い糖分として食べると、菌の力が弱まり仲間を増やしにくくなり、また歯を溶かせなくなります。そして唾液を出しやすくし、歯の再石灰化を促す働きもします。
 そして最後に「時間」です。ダラダラと食べていると口の中が、虫歯になりやすい酸性の状態となります。
 歯磨き以外で虫歯を予防する方法はありますが、どれも限界があります。また、歯周病や口内炎、口臭など、虫歯以外のお口のトラブルには対応していませんので、歯磨きは欠かせない生活習慣といえるでしょう。

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