横浜市青葉区青葉台駅北口より徒歩10分の歯科・歯医者

その他

キシリトールチョコレートは寝る前に食べてもいいのですか?

キシリトール100%のキシリトールチョコレートなら、寝る前に食べても問題ありません。キシリトールの作用により、むし歯菌が増殖するのを抑えられ、さらには一度溶け出してしまった歯の成分を修復する作用(再石灰化)もあります。そのため寝る前に食べることは、むしろむし歯予防におすすめです。


「チョコレートを寝る前に食べても大丈夫なの?」と驚かれた方も多いのではないでしょうか?ですが、むし歯菌の繁殖を促す「糖質」を含まない「キシリトール100%のチョコレート」であれば、寝る前に食べることでむし歯予防になります。

とはいえ、「チョコレートはむし歯の天敵」というイメージが強く、まだ半信半疑な方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、キシリトールチョコレートについて詳しく紹介していきたいと思います。

キシリトールチョコレートをうまく日常に取り入れることで、皆さまの歯がむし歯になるリスクを少しでも下げることができればと考えております。ぜひご一読ください。

◆キシリトールチョコは寝る前に本当に食べてもいい?

「キシリトール100%」ならOK!

キシリトールは、砂糖と同程度の甘さがありながら、むし歯菌のエサにならない「天然甘味料」です。つまり「キシリトールチョコレート」は甘さはあるものの、むし歯の原因にはならないのです。

ですが、寝る前に食べてもいいキシリトールチョコレートには条件があります。それは甘味料として使用されているのが「キシリトール100%」で、キシリトール以外に糖質が含まれていないものに限ります。

もし甘味料としてキシリトールを99%配合しているとしても、1%でも砂糖が入っていれば、むし歯のリスクがあり寝る前には食べられません。購入時には、甘味料がキシリトール100%かどうかも、しっかり確認してから購入するようにしましょう。

◆そもそもキシリトールって何?

そもそもキシリトールってよく聞くけれど、実際何なの?と思っている方もいらっしゃるかと思います。キシリトールとは、樫の木や白樺からとれる「キシラン・ヘミセルロース」という糖分から作られており、むし歯を予防する天然甘味料として、キシリトールチョコレート以外にも、タブレットやチューイングガムなどに使用されています。

◆キシリトールの効果

キシリトールは主に、以下の2つの効果が期待できます。

①むし歯の増殖を抑制する
通常、むし歯菌は、食事(食べもの)のなかの糖質をエサにして、歯を溶かす「酸」を作り出します。この酸が少しずつ歯の表面を溶かすことで、むし歯になります。

ですがキシリトールは、むし歯菌に取り込まれても「酸」を産生することがなく、むしろ取り込まれることでむし菌の活動を弱める働きをします。

②むし歯になりかけの歯を修復する(再石灰化)
キシリトールは唾液分泌を促進するとともに、唾液中のカルシウムと結びつく性質をもっています。キシリトールとカルシウムが歯の表面に取り込まれると、むし歯菌の酸で溶け出した歯質を修復(再石灰化)してくれます。

◆キシリトールチョコレートがおすすめの人

むし歯予防のためには、メリットの多いキシリトールですが、「キシリトールチョコレート」はどのような人におすすめなのでしょうか?もちろんどなたが食べてもメリットはありますが、とくに以下に挙げている方はキシリトールチョコレートの摂取がおすすめです。

・キシリトールガムを食べにくい人
入れ歯の人や、ガムを食べられない小さなお子さん

・お子さん
歯磨きを嫌がったり、チョコレートが大好きで間食の多いお子さん

・ダイエット中の人
キシリトールは砂糖よりカロリーが少ないので、ダイエット中にどうしてもチョコレートを食べたいという人

・糖尿病の人
キシリトールは吸収速度が遅く、血糖値を急上昇させないため、代謝するのにインスリンを必要としません

・妊婦さん
サラッと溶けるキシリトールチョコレートは、妊婦さんにとってキシリトールガムより摂取しやすく、カカオマスにはリラックス効果もあります

◆キシリトールチョコレートの効果的な食べ方は?

キシリトールはいつ食べても問題はないですが、以下のような食べ方がとくに効果的です。

・歯磨き後や夜寝る前
むし歯菌が増殖する食後や、唾液分泌が減少する「就寝」の前の摂取が効果的です

・噛むのではなく「口のなかでゆっくり溶かして食べる」
キシリトールをお口のなかに行き渡らせるように、ゆっくり口のなかで転がしながら食べましょう

大人は1日3回、お子さんは1日に1粒
食べ過ぎはお腹がゆるくなるので、食べ過ぎには注意しましょう

◆まとめ

キシリトールチョコレートは、手軽に摂取できて魅力的なおやつですよね。むし歯予防だけでなく、通常のチョコレートよりもカロリーが低くダイエットにも最適です。

ただし魅力的なキシリトールチョコレートも、「むし歯を防ぐ」効果が期待できても、「むし歯を治す」ことはできません。つまり、キシリトールチョコレートを食べていれば必ずしも「むし歯にならない」というわけではないのです。

そのためキシリトールチョコレートはあくまで補助的なものとして捉え、上手く活用しながら、定期検診やセルフケアなども積極的に行い、むし歯になりにくいお口のなかを育てていきましょう!

関連記事